トップページ > 旧コンテンツ >

住宅ローン控除の段階縮小で実際の減税額はどう変わる?

ローンを借りて家を買うと、所得税が軽くなる住宅ローン控除は、延長が決まってホッと一安心。でも入居するのが来年以降だと減税額が少なくなるというのも気になるところだ。

現行の大型減税は年内まで、来年以降は段階的に縮小

年末に決まった来年度の税制改正大綱では、現行の住宅ローン控除を「今年いっぱいの入居」まで1年延長し、来年から段階的に縮小する改正案が打ち出された。

現行制度では年末ローン残高の1%を10年間にわたって所得税から控除し、年間最大50万円、10年間トータルで最大500万円が減税される。それが改正案では、入居が来年になると8年目までは年間最大40万円、9年目と10年目は同20万円となり、10年間の最大控除額が360万円にダウン。さらに減税額が年々縮小され、2008年には最大控除額が現行の3分の1以下の160万円になってしまう。 (表参照)

減税額が大幅に少なくなると聞いて、「早く家を買わなければ」と思った人もいるかもしれない。だが実際はそれほど慌てる必要はなさそうだ。というのも、3分の1になるのは、あくまで「最大の」控除額だからだ。標準的なケースでは、影響はそれほど大きくない

現行制度で最大となる500万円の減税が受けられるのは、10年間の年末ローン控除残高が5000万円を上回る人だけ。
しかも控除される前のもともとの所得税が50万円以上の人に限られる。
だが、4000万円前後の「普通の」家を買う人が借りる住宅ローンはせいぜい3000万円前後だ。
仮に住宅ローンの借入額が3000万円とすると、現行では10年間トータルの控除額は270万円弱。
2005年の制度では245万円ほどとなり、その差は10年間で25万円程度に過ぎない。
さらに2008年の控除額は160万円なので、今より110万円ほどダウンするにとどまる。
もともとの所得税額が少ない場合は、実際の減税額の変化はもっと小さくなる。
ファミリー世帯の場合は配偶者控除や扶養控除などが受けられるので、例えば年収600万円前後だと所得税が年額20万円そこそこというケースも多いのだ。

住宅ローンを3000万円借りていても、もともとの所得税が20万円なら年間の控除額は20万円どまりとなる。
国土交通省の試算によると、子供2人で年収670万円の標準的な世帯が、金利3%のローン約2683万円を27年返済で借りたとすると、今年中に入居した場合の10年間の控除額は約229万円。
入居が来年になると控除額は約209万円と、20万円ほど少なくなるだけだ。
さらに2008年の入居でも約160万円が控除され、現行より控除額が約30%しか減らない。
そう考えると、住宅ローン控除が来年から縮小されるといっても、それほど大きな影響を受けないケースも多いのだ。まして「今年中に入居できる家を買わなければ」と焦るばかりに、希望に合わない家を買うのはかえって損といえる。
もちろん、減税縮小で戻ってくる所得税は年々少なくなる。
すでに分譲中の未完成マンションでは入居が来年以降になる物件もあるので、ローンをたくさん借りる人で所得税を多く払っている人などは注意が必要だ。

■住宅ローン控除縮小のスケジュール

入居年 ローン残高の上限 控除期間 控除率 最大控除額
2004年 5000万円 10年間 1.0% 500万円
2005年 4000万円 1〜8年目 1.0% 360万円
9・10年目 0.5%
2006年 3000万円 1〜7年目 1.0% 255万円
8〜10年目 0.5%
2007年 2500万円 1〜6年目 1.0% 200万円
7〜10年目 0.5%
2008年 2000万円 1〜6年目 1.0% 160万円
7〜10年目 0.5%

 

「不動産トピックス」へ戻る


Copyright (C)2002-2006 Seitoku Jyuhan Co.Ltd. All Right Reserved.