世の中、高齢化で年金が先細りするので、老後も自分でなんとかしなければならないらしい。
でも、持ち家が年金代わりになる制度ができたから、家を買った人は安心していい?
| リバースモーゲージーを東京都がスタートさせた 東京都がこの4月から区市町村の社会福祉協議会を窓口に、長期生活支援資金をスタート。 自宅を担保に老後資金を借りるもので、リバースモーゲージの一種だ。 |
リバースモーゲージとは?
持ち家の自宅を担保に自治体や金融機関などから年金代わりにお金を借り、死亡時に自宅を売却する
などして一括返済する仕組みのこと。
アメリカなどでは公的年金を補う制度として広く普及している。
「持ち家はあるものの、手元に現金がなくて生活に困っている」という高齢者にはメリットのある制度だ。
普通の住宅ローンは一度にたくさんのお金を借り、毎月少しずつ返済していくことで借金が減っていく。
これに対し、リバースモーゲージは少しずつお金を受け取ることで借金が増えていくので、
「リバース(=逆の)」という言葉がついているわけだ。![]()
東京都が始めた制度は65歳以上で住民税が非課税程度の持ち家世帯を対象に、毎月30万円を限度に
貸し付けるというもの。
融資限度額は土地の評価額の7割程度までで、マンションは対象外。
利率は年3%または銀行の長期プライムレートのいずれか低い金利が適用される。
昨年末に厚生労働省が策定した要綱に基づいており、融資金の原資は国と都が負担する仕組みだ。
実はリバースモーゲージはこれまでにもいくつかの自治体や金融機関などが手がけているが、なかなか
制度が普及しないのが現状だ。
というのも、特に日本では土地の値下がりリスクが大きく、貸す側の金融機関や自治体が損をする
可能性があることがネックになっているようだ。
借りる側の個人にも「自宅をカタに借金をする」ことへの抵抗があるのかもしれない。
また、思いのほか長生きして途中で融資が打ち切られるリスクもある。
都の制度でも融資期間は融資額と利子の合計が限度額に達するまでか、本人の死亡などで契約が
終了するまでとなっている。
「存命中に融資が限度額に達した場合は、原則として自宅を売却して返済してもらうことになる」(福祉局
生活福祉部)。
とはいえ、実際には経済力のない高齢者を自宅から追い出して放っておくわけにはいかず、福祉サービス
とのなんらかの連携が必要となるだろう。
課題は残るものの、公的年金の先細りが確実なこれからは、自宅という資産を活用して老後の生活資金
の足しにするリバースモーゲージが有効な制度になるとみられる。
自宅を現金化する手段としては、「売る」「人に貸す」という方法もあるが、自宅に愛着のある高齢者にとって
は住みながらお金がもらえる点が大きなメリットだ。
都内では土地の値下がりに歯止めがかかりつつある状況でもあり、今後の普及が期待される。