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外国人賃貸人の死亡
国籍国の法律で相続し、「日本法」で契約を処理

相談

「アパートを貸していたのですが、先日、賃借人の方がお亡くなりになりました。問題は、賃借人の方が韓国国籍の方で、その方は日本人と結婚し、お子さんも2人いらっしゃいます。また詳細は不明ですが、韓国の方にもお子さんがいらっしゃるようです。このような場合、契約の更新については、どなたを相手方として交渉したらよろしいのでしょうか」

回答

賃借人が死亡した場合、賃貸借契約は終了せず、賃借権は、死亡した方の相続人に相続され、存続することになります。
従って、契約時の賃借人が死亡した後に、契約時の更新を行う場合、契約時の賃借人の相続人を相手にして処理を行う必要があります。

問題は賃借人が韓国の方であったという点です。

日本では、外国人の相続に関する法律問題は、死亡した人(被相続人)の死亡時の国籍国が定めている法律に沿って処理するのがルールとされています。(法例26条・「本国法主義」)
このルールの根拠は、相続に関する法律は、国籍保有国の法律が当事者と最も密接に結びついているとの考え方にあると言われています。

従って、死亡した人が韓国人であれば、その相続に関しては、韓国の法律が適用されることになります。韓国法では、第1順位は直系卑属、第2順位は直系尊属、第3順位は兄弟姉妹、第4順位は4親等以内の傍系血族であり、配偶者は第1順位、第2順位の者がいれば、それらの者と共同相続しますが、それらがいなければ単独で相続します。(韓国民法1000条、1003条)

また、相続分については、韓国法では配偶者は子それぞれの持分を1とし、その5割を加算します。(韓国民法1009条)

つまり、子が3人ですと、子の持分は各9分の2で配偶者は3分の1になります。

尚、日本と異なり、嫡出子と非嫡出子との間に持分の差異はありあせん。上記相談の件ですが、賃借権を配偶者が3分の1、お子さんが9分の2の割合により相続することになります。もっとも、お子さんのうち1人は韓国にいらっしゃるということですので、日本の戸籍のみならず、韓国には戸籍制度がありますので、韓国側の戸籍も調査し、相続人を正確に把握する必要があります。

このようにして、「韓国法に準拠して」確定した相続人を相手方として「日本法」に基づき、契約の更新を処理を行うことになります。

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