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買った土地の実測面積が公簿面積よりも少なかった
数量支持売買に該当

苦情の内容

住居建築用にと考え、実測面積と公簿面積が等しいはずの土地を購入しましたが、家を建てるときに測量したところ、実測面積が公簿面積より約9平方メートル少ないことが判明しました。

売主に対して売買代金の減額を請求したいのですが・・・

回答

売主Yは、宅建業者のAの専属専任媒介のもと、Y所有地(公簿面積177平方メートル・53.54坪)を、坪単価68万円で売却した旨、Hさんに申し入れました。Hさんは本件土地を住居建築用に買いたいと考え、Aを通じて坪単価の値下げ交渉したところ、坪単価65万円に値下げする回答を得ました。

そこでHさんは、Aとの間で専属専任媒介契約を締結しました。HさんとAとが締結した媒介契約書には、本件土地の実測面積が177平方メートル、公簿面積も同様である旨書かれてしましたが、重要事項説明書には、「登記簿177平方メートル(53.54坪)」と記載があるものの実測面積覧は空白でした。

また、HさんはAに対し、実測図面を要求したところ、Aから本件土地が177平方メートルである旨記載された公図の写しを渡され、Hさんはこの図面で実測面積が177平方メートルであることが確認されたと考え、それ以上に実測図面を要求しませんでした。平成3年10月、Hさんは本件土地について、売買物件の表示覧に「すべての面積は公簿による」旨記載された契約書により売買契約を締結しました。

ところが平成9年秋、Hさんは住居を建築する目的で本件土地を測量したところ、実測面積が本件売買契約書に表示された公簿面積より約9平方メートル不足していることを知りました。このため、Hさんは平成10年2月、Yに対して売買代金の減額を求めて訴えを起こしました。

媒介業者の言い分

本件は、契約書に「全ての面積は公簿による」と記載しており、いわゆる公簿売買であり、 数量指定売買にはあたりません。したがって、実測面積との相違があったからといって売買代金の減額はしない契約と解釈しています。

相談窓口の考え

いわゆる数量指定売買とは、当事者において目的物の実際に有する数量を確保するため、その一定の面積容積、重量、員数、、または尺度があることを売主が契約において表示し、かつこの数量を基礎として代金額が定められた売買、とされていますが、本件はこの数量指定売買に該当すると思われます。

トラブルの結末

本件は最高裁においても

  1. Hさん及びY双方とも実測面積が公簿面積に等しいとの認識を有していたことが窺われ、この面積に坪  単価を乗ずる方法により代金額を算定することを前提にして坪単価について折衝し、代金額の合意に至った。
  2. 実測面積以外の要素に着目して本件土地の売買金額の決定に至ったと認める事情は窺われず、「すべて の面積は公簿による」旨の条項が存在することをもって直ちに公簿面積を基礎として売買代金が決定されたと断言することもできない。
  3. 以上から、本件売買契約においては、本件土地が公簿面積どおりの実測面積を有することが表示され、実測面積を基礎として代金額が定められたものであるから、本件売買契約は数量指定売買に当たり、代金減額請求ができる、と判示しました。

トラブルから学ぶこと

民法565条にいう数量指定売買とは、不動産取引の実務においては、実測面積を表示して、売買代金を決定するいわゆる実測売買がそれにあたります。これに対して、公簿面積を表示して実測面積と公簿面積の差を精算しない取引方法は、公簿売買と称されますが、公簿売買の場合は、売買契約書上で、「実測面積と表示の面積に差異が生じても売主・買主は売買代金の増減の請求その他なんらの意義を申し立てない」旨の趣旨を明記しておかなければ原則としていわゆる数量して売買と見なされるべきもになると考えておく必要があります。

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