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不動産所得の申告
不動産所得の申告に際してのポイント

質問:今年、自宅の敷地内にアパートを建設しました。

家賃の集金やアパートの管理などは、すべて不動産業者に委託託しています。

不動産所得の申告は初めてなので、どのように計算したらよいかわかりませんので、教えてください。

回答:不動産所得とは、不動産の貸付による所得を言います。

不動産所得の金額は、(1)「総収入金額−(2)必要経費」で計算します。ポイントは次の通りです。

(1)総収入金額

家賃収入は、原則として、その年において収入すべき金額を計上します。例えば、12月分の家賃が翌年の1月に入金されたとしても、支払期日が平成14年度中に到来したものであれば、 平成14年度分の家賃収入として計上しなければなりません。

収入に計上すべきもの

礼金・共益費・更新料・権利金など

収入に計上しなくてもよいもの

敷金、保証金などのうち、借主に返還を要するもの

(2)必要経費

必要経費とは、所得を得るために必要な支出を言います。従って、所得を得るために直接かかった支出やそれに関連する支出に限られます。また、必要経費は債務の確定した金額により計算しますので、支払期日が到来したもので、 まだ支払って いない金額(未払費用)であっても必要経費に算入することができます。

しかし、支払期日前に支払った金額(前払費用)については、その年度の必要経費には算入する ことができません。

必要経費にならないもの

  • 家事費(衣服費・食費・住居費・娯楽費などの個人の消費生活上の費用)
  • 家事関連費(固定資産税や電気料金などの事業部分と生活部分が一緒になっている費用)のうち、合理的な基準(面積按分など)によって区分できないもの(ただし、事業部分について生活部分と区分できるものについては必要経費に算出できます。
  • 生計を一にする配偶者、親族に対する支出(専従者給与を除きます)

必要経費になるもの

不動産所得の計算上、必要経費に算入できる費用のうち、主のものは次の通りです。

減価償却費

アパート(建物)や冷暖房付属設備・照明設備(建物付属設備)などの減価償却資産については支出時に全額を必要経費に算入するのではなく、資産の種類ごとに定められた耐用年数(法定耐用年数)に応じて、必要経費に参入していきます。

  1. 取得価額が10万円未満のもの又は使用可能期間が1年未満のもの
    支出時に全額、必要経費に算入することができます。
  2. 取得価額が10万円以上20万円未満のもの        
    法定耐用年数に関わらず、3年間で均等額を償却することができます。
  3. 中古資産(2年未満のものは、2年とします)
    • 法定年数の全部を経過したもの
      法定耐用年数×0.2
    • 法定耐用年数の一部を経過したもの
      (法定耐用年数−経過年数)+経過年数×0.2
  4. 修繕費(資本的支出)
    通常の維持、管理または原状回復のために支出した費用は、修繕費として、その支出した年度の必要経費に算入することができます。
    但し、建物の増改築や改装など、資産価値を高め、その耐久性を増加させるような支出については、 次の基準により、修繕費ではなく、資本的支出として減価償却の 対象になることが あります。
修繕費とされるもの
  • 一つの修理につき金額が20万円未満のもの
  • その修理がおおむね3年以内の期間を周期として行われるもの
    (青色専従者給与)
    青色申告者は、生計を一にする配偶者や親族(以下の要件に該当する者)が、アパートの管理等の職務に専従し、その貸付が事業的規模(独立した室数がおおむね10室以上)で営まれている場合、 「青色専従者給与」を支給することができます。
    但し、給与の金額は、職務の内容や従事の程度などからみて、相当と認められる適正な金額として あらかじめ届け出た金額(青色事業専従者給与に関する届出書)の範囲内に限られます。
    また、専従者給与の額が103万円以内であっても配偶者控除の対象とはなりません。
【青色専従者の要件】
  • 生計を一にする親族(15歳以上)で、6ヶ月以上事業に専従していること
  • 学生でないこと、他に職業を有する者ではないこと。
不動産所得の必要経費チェックポイント
項目 内容 チェックポイント
租税公課 固定資産税他 貸付用の部分に限られます
損害保険料 火災保険料 長期損害保険料の積立部分は必要経費になりません
修繕費   資本的支出に該当するものは修繕費で処理できません
減価償却費   平成10年4月1日以降に取得した建物の減価償却方法は定額法のみとなります
借入金利子 銀行借入利息 不動産所得の赤字のうち、土地等を取得するために要した借入金利子は他の所得と損益通算できません
消耗品費 事務用品代他 取得価格が10万円未満のものに限られます
水道光熱費 外灯電気代他 貸付用の部分に限られます
支払手数料 管理料他 不動産業者に支払う集金手数料、仲介手数料、広告料など
青色申告特別控除 青色申告者であれば、不動産所得の金額から10万円を控除することができます。
また、事業的規模であれば、全ての取引を複式簿記により記帳している場合には55万円を、簡易な簿記により記帳している場合には45万円を控除することができます。

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