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借主の目
「評価額リスト」公開間近 適正賃料の認識必要に

大家さんが、マンションの入居者に対して「次回の更新時期から、賃料を2000円上げさせてもらいます」と通告した場合、入居者から「このマンションの評価額からすると、2000円アップはとても納得できません」などと反論されたらどうでしょう。

現在、固定資産税の算定基準となる土地、建物の評価額は、各市町村の課税台帳に記載されており、現行制度の下では、納税者だけが自分の所有する試算に限って閲覧できることになっています。

ところが、平成13年の11月24日、政府税制調査会において、土地、建物の所有者のみならず、そうでない単なる借地、借家人についても閲覧を可能にする制度改正を行うことが合意されました。政府の情報公開の拡大の流れの一環として行われる改正です。

もっとも、借地借家人が閲覧できるのは、課税台帳とは別個に作成される「評価額リスト」に限られるということです。

ただ、いずれにしましても、自分の地主や大家さんが、どの程度の固定資産税を納めているかを、自由に知ることができるようになるわけですから、これより、借地、借家人に対して現行の家賃、地代の適正さ家賃、地代の値上げ要請に対するチェックするための一つの武器が与えられたということになります。

とは言っても、そのような制度改正に対して、敏感にアンテナを張り巡らせている入居者、借地人ばかりとは限りませんので、大家さん、地主さん側がそんなに過敏反応することはないかもしれません。しかしながら、数年前、民事訴訟法が改正され、簡易裁判所の小額訴訟制度が創設され、しばらく経った

後に、週刊誌で「裁判所に訴訟費用を取り返しにいこう!」などといった特集が組まれたことも影響して、原状回復をめぐる争訟が増えたのも事実です。

ですから、借地、借家人に対して、自分が賃借している土地、建物の評価額の閲覧が本格的に認められた場合(総務省は2002年の通常国会に改正案を提出し、2003年から制度の導入を検討しているようです)、家賃はともかく地代の値上げがしにくくなる可能性は否定できないでしょう。冒頭のようなやりとりがなされるのが現実になる日もそう遠くありません。大家さん、地主さんは、同時に設けられる土地、建物所有者に対する、同じ市町村内の「評価額リスト」を公開する制度を利用し、適正賃料とは何かを認識しなければなりません。

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