長期安定経営を守るためにはいったいどうしたらいいのだろうか。オーナーなら誰もが知りたいことでしょう。
空室、賃料下落から入居者の争いまで悩みは尽きません。これを守れば安定経営間違いなしというポイントをいくつか挙げてみましょう。
意外かもしれませんが、取り壊しの日を決めるところから賃貸住宅経営はスタートします。トラブルになる物件の多くが、経営目標がはっきりしないことに由来します。
例えば、何千万円、何億円もの資金を投入して投資を行うとしましょう。レンタカーショップ経営ならば、予想される収入、修繕計画、減価償却後の買い替え時期が決められます。
一方、住宅は同じレンタルビジネスでありながら、ライフサイクルについて考慮されることがほとんどありません。不動産は永久だとみな無意識のうちに考えてしまっているのです。
しかし、それが原因となって修繕が遅れ、質の低下が著しくなる。どれだけの収益を何年にわたって目的としているかわからないため、エンドレスで貸し続け、気づいたときには老朽化、不良入居者問題など一気に噴出してしまいます。
これを予防する一番の方法が定期借家権の利用です。 建て替えの半年前になって慌てて用意したのでは遅いのです。10年前から着実な準備をすることが大切なのです。 詳しく説明しましょう。
ある全8戸のアパートを10年後の2月4日に建て替えを始めることとします。この期限を定めたら、全ての入居者とその期日までの定期借家権で契約するのです。今年入居したAさんの契約は10年間、来年入居する人は9年間の定期借家権というようにゴールとなる日付を一律として定期借家権契約を結ぶのです。(終期一律添え型)
こうすれば、古くなってきたときに新しい資産活用計画が立てられます。法外な立退き料を要求されるリスクをなくすこともできます。
家主の多くは賃貸経営のゴールを考えていません。しかし、必ず終わりは来ます。
不動産が永久ではないことを知ることから、安全な経営が始まるのです。
長期計画が立てられたら、今の物件状況を把握することが大切です。ここで、「今更何を」と思う人ほど、実はその必要性がある。自分の物件が空室になっている場合はなおさらでしょう。
分かっているようで問題が分かっていないことが多いからです。間取り、環境、デザイン、入居者関係などさまざまな条件のうち、どこがプラス面なのか、反対にマイナス面は何か。それぞれ10項目ずつ挙げてみましょう。スラスラと項目が出てこない場合は、まだ物件ことが分かっていない証拠です。
そして、これらの条件から総合得点をつけてみる。家主のほとんどが自分の物件を90〜100点とつけますが、いったん他人の所有物と考えて客観的に見直してみることが大切なのです。
周辺状況の把握も肝心です。部屋探しをする人は平均4〜5店の不動産会社を訪れ、それぞれ3件くらいの物件を内見すると言われます。つまり10〜15戸の中から選んでもらうためには、その地域で競争力のある物件でなければなりません。競合するのは隣の物件かもしれません。
周辺でどのようなマンションが人気があるのか、賃料設定は適当かなどを知る必要があるでしょう。